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統計基礎コース(推測統計:検定&分散分析編) 開催終了

活動レポート:学習分析学会 副理事長 堤宇一

こんにちは、堤宇一@学習分析学会です。 「統計基礎:推測統計‐検定と分散分析編」を9月24日(土)に開催いたしました。講師は、JASLAの統計セミナーで毎回ご登壇いただく寺尾敦氏(学習分析学会 理事&青山学院大学 社会情報学部 准教授)です。本セミナーは7月23日開催の「記述統計編」のアドバンスと位置づけ、実施いたしました。 インストラクショナルデザイナーとして、本セミナーを設計&企画した筆者が実施内容の活動報告をさせていただきます。 ■全体所感 受講者の皆さんの学習意欲は高く、また講師の専門性は今回も問題がありません。しかしながらセミナーとしての完成度は十分ではないと感じました。学習意欲の高い受講者と専門性を有した講師という2条件だけでは“統計”を制覇できないという厳しい現実がありました。 日常の目の前の事象(標本データ)を扱いながら、実はその裏側にある理想の状態や思考世界(母集団)を結びつけ考えを巡らせるという独特の世界観が理解を容易にさせてくれない原因の一つだと感じました。 本セミナーは記述統計の復習からスタートし「母集団と標本」「仮説検定の考え方」「仮説検定の種類」「分散分析」と推測統計では初歩的な学習内容のみ扱いした。過去の統計セミナーの実施経験から、このように低い学習目標を設定し実施いたしました。 ■躓きポイント 最後の“分散分析”まで辛うじて達成できたのは、わずか25%です。その方は、学生時代に生物統計を履修し、実験計画法の学習経験者でありました。中には“母集団と標本”から怪しくなり、母集団分布や中心極限定理を十分理解できなかった方がいらっしゃいました。残りの方は、仮説検定の考え方や両側検定、片側検定の取り扱い(証明したい仮説意図の違いなど)、対応のある2群の比較の検定&対応のあるデータの比較の検定という箇所で躓いておられるようでした。

■今後の課題対策に向けて 数式を用いての説明は極力減らしながらも、「便利な統計ソフトで根拠のない数字をはじきだし、信頼できない結論を導いてしまう」という危惧から、考え方の理解に重点を置いた内容で本セミナーを設計しました。「考え方をキチンと理解していただく」という狙いは重要ではありますが、1日という短い学習時間ではそこまで到達できないようです。 統計の下地を持たない方にとって、短い学習時間での達成可能レベルは、ごくわずかであることが、はっきりと分かりました。 今後は、R等の“ソフトウエアの操作方法をひたすら学ぶ”という狙いを視野にいれながら、本セミナーの学習目標や学習内容を抜本的に見直す必要があることを強く認識しました。

以上

開催日 2016年09月24日(土) 10:00~18:00
開催概要  本セミナーは統計学に関する基本的な知識のある方(本学会主催の統計基礎コース「記述統計編」を修了した程度、あるいは記述統計に関する知識がある方)を対象にしています。
セミナー内容は、統計的仮説検定の基礎をexcelを用いて、一日で学びます。本セミナーでは、主に母集団平均についての検定(t検定および分散分析)を扱います。
 本セミナーの参加条件は、参加者ご自身でexcel2007以上のソフトウエアが入ったパソコンを準備でき、当日、セミナー会場に持参できることです。
 また、進め方の特徴は、数学的な説明を最小限にとどめることと、excelを活用して進めることです。統計的仮説検定を学ぶときの最初の難関は、標本分布という概念の理解です。このような概念を直観的に理解していただけるように、excelのシミュレーションを用いて説明したり、具体的な分析演習はexcelを操作しながら学習を進めてまいります。

【主要学習項目】
 ・記述統計の振返り
 ・標本平均の標本分布(正規分布、t分布)
 ・統計的仮説検定のロジック
 ・母集団平均の検定(1標本)
 ・母集団平均の差の検定
 ・分散分析

【参考書籍】
■『改訂版 統計の話』大村平著(日科技連)1,700円+税
■『初等統計学』P.G.ホーエル著(培風館)1,850円+税

【写真等記録情報の使用許諾のお願い】
 小会では、広報活動及び会員サービスの向上に活用するため、ビデオ撮影、音声収録、写真撮影、受講アンケートを実施しています。これら映像、音声、画像、コメント(以下、記録情報)は、小会の関わるWebコンテンツ及び紙媒体の配布資料等に活用させていただく可能性があります。
 小会活動へのご参加は、記録情報の活用にご承諾いただけたものとさせていただきます。
学習目標 ・統計的仮説検定のロジックを理解し、基本的な検定を実行できるようになる
・自己の業務の中で統計的仮説検定を活用する具体的なイメージが思い浮かぶようになる
・他の統計的仮説検定など、より進んだ内容を学習したくなる
参加対象者 参加の条件は、以下の3つの事項を満たしていることです。
1.統計学の基本的な知識(学習分析学会主催の統計基礎コース記述統計編を修了した程度の知識を前提)がある。
2.Excelの操作が自分一人でできる。具体的には、データ入力ができ簡単な集計ができる知識と操作スキルを有している。
3.Excel2007以上のソフトウエアが入ったパソコンを自分で準備できること。

講師 学習分析学会 理事 寺尾敦氏 (青山学院大学 社会情報学部 准教授)
会場 明治大学 駿河台校舎 紫紺館 S2会議室
千代田区神田小川町3-22-14
https://www.meiji.ac.jp/koyuka/shikonkan/copy_of_shikon.html
定員 12名
※最小催行人数4名。 開催1週間前に、お申込数が最小催行人数に満たない場合は、開催を中止させていただきますので、予めご了承ください。
参加費 ■会 員:¥10,000/人(税込) ■非会員:¥15,000/人(税込)
支払い方法と領収書発行 ■支払方法:当日会場受付時に現金支払を原則とします。

■領収書発行:領収書をご要望の方は、お申し込みの領収書欄に「宛名」をご入力ください。入力いただきましたお宛名で用意いたします。
キャンセルについて 申込後のキャンセルは、早めにご連絡ください。(連絡先:info@jasla.jp)
開催の5日前より以下のキャンセル料金が発生いたします。なお、キャンセル料に関しては、後日請求となります。
・開催5日前~3日前のキャンセル料は、参加料の50%
・開催2日前~当日のキャンセル料は、参加料の100%
・連絡なしの不参加は、参加料の100%